令和生まれの清純派、逢川恵夢の「キョウギWidow」第1回

逢川恵夢のキョウギWidow

皆さまはじめまして。

今回麻雀ウォーカーでコラムを書かせていただくことになりました、日本プロ麻雀協会の逢川恵夢(あいかわ めぐむ)と申します。

ざっくりと”麻雀のこと”についてのコラムならなんでも良いとの事だったので、自己紹介をしつつ、普段どういったルールで麻雀を打っているのか、またそのルールが得意な人はどういった打ち手なのかを掘り下げていきたいと思います。

まずは私のことを全く知らない方も多いと思いますので、自己紹介をさせていただきます。

女流雀王3度戴冠、雀戦優勝多数

逢川恵夢。最近のキャッチフレーズ(?)は令和生まれの清純派を自称しており、雀風は鳴き仕掛けを多用する守備寄りのバランス型。

タイトル歴は、入会して数ヶ月で新人王を獲得(タイトル戴冠までの期間は当時の最速記録と言われました)、協会の女流タイトルの最高峰である女流雀王を3度経験したほか、大小合わせて10回ほど優勝させていただいております。

決勝経験も多数あるのですが、もはや覚えておりません。

なんだか自慢みたいな書き方になってしまいましたが、10年以上やっていてもタイトル歴がないこともざらにある世界なので、自慢させてください(笑)すごいでしょー(*¯꒳¯*)

そして私が獲得したタイトルなのですが、赤の有無や順位ウマの差はあれど、なんと全て一発裏ありのルールとなっております!(`・ω・´)キリッ

先程雀風に「鳴き仕掛けを多用する」と書きましたが、リーチが少ないというわけではなく、なんならちょっと多い方なので、一発裏がないよりはあった方が得意だと思っております。

私の所属する日本プロ麻雀協会では、一発裏あり・25000点持ちの30000点返し・ウマが10-30となっており、いわゆる「トップがえらい」と言われることの多いルールです。

Mリーグなどを含め、おそらく1番広く親しまれているルールではないかと思います。

私がいくつかあるプロ団体から日本プロ麻雀協会でプロになろうと思った理由の1つが、1番親しまれているルールだからだったりします。

私は「リーチをする必要がある人」

もう1つの理由は、自分が得意なルールだと思ったから。

逆に言えば一発裏なしが苦手なルールとも言えますが、何故そう考えたのかを少し自分なりに分析していきたいと思います。

自分が考える一発裏ありが得意な人、また一発裏なしが得意な人というのはどういう打ち方を指すのでしょうか?

簡単に言えば「リーチをする必要がある人」は一発裏無しは苦手と言えるでしょう。私がこのタイプです(笑)

いくら仕掛けを多用するとはいえ、その2倍程度は門前で戦うこととなります。なので私のようなリーチが必要な手組をしてしまうタイプは、一発裏無しのルールにどうしても苦手意識を持ってしまいます。

タイトル数の差や、そもそも苦手に感じているので参加回数が少ないということもあるのですが、私は一発裏無しの大会での決勝経験はおろか、準決勝にも勝ち進んだ記憶がありません。

不得手な人が「このルールはこういう打ち方の人が強い」と言ってもなんの説得力もないかもしれませんが、とにかく私のような打ち手ではないことは確かです。

リーチを必要とする打ち方とはどんな打ち方でしょうか?

ズバリ、スピード重視の手組をする人ですね。

私は基本的に、リーチ+1翻(ドラでも可)を目指して麻雀を打っています。良形の方が良いけど、愚形でも妥協してリーチをするような手の進め方をします。これが良くない。

目指せ! リーチ+1翻(ドラ1)

「麻雀は満貫を作るゲーム」という言葉を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?

私は3900点くらいからじゅうぶん高いなぁと思うのですが、とにかくリーチ+1翻があればツモって裏が乗れば満貫です。

ところが、一発も裏も無ければリーチ+2翻が必要になってくるのです。

たかだか1翻差と思うなかれ。リーチが弱い理由は他にもあります。

一発裏がないルールだと、ありのルールに比べてどうしても平均打点が下がってしまいます。平均打点が下がるということは、リーチ棒の1000点の比重が大きいということです。

そうです。リーチしてもメリットが少ない上に、リーチ棒の負担(デメリット)が増大しているのです。

そして愚形リーチもあまりよくありません。なぜなら、一発や裏が無い分リーチの脅威は落ちているので、特に親から押し返される確率が上がっているのです。

例えば私の得意(?)なリーチ+1翻の愚形リーチですが、親目線に立つとツモられた場合2000点を支払いますが、放銃しても2600点と大差がなく、さらにノーテンでの最大支払い点数は3000点ですよ!とんでもない出費です!!

というわけで、私の考える「一発裏無しが得意な人」は、押し返されても良いようなリーチや、テンパイ巡目を多少遅らせてもアガりさえすれば決定打になりうる手役を作れる打ち手であり、

「一発裏有りが得意な人」は、単に打点だけを見るのではなく、巡目や周りの動向によって選択を変えたり妥協したりと、引き出しの多い器用な打ち手だと思います。

今回は自己紹介と、ルールによって打ち方が変わるという話をしてみましたが、いかがだったでしょうか?

私もいつか「どんなルールでも得意です!」と言えるように頑張りたいと思います。

ちなみにこれはとても有益な情報なんですが、全てのルールで混一色は最強クラスに強いのでオススメです。